動かない肩=暗黒の支配。
関節包が硬くなった肩は、アナキンがダース・ベイダーとなり全ての感情を失ったように、全く動きません。
五十肩から始まった炎症が可動域を狭め、やがて日常生活すら困難になる…これぞまさにダークフォースの完全支配。
特筆すべきはその進行の速さ。
放置すればたった1週間でこの『全く動かない』状態に突入する可能性も。
まるで銀河帝国が急速に勢力を拡大したように、肩の状態も一気に悪化するというわけです。
ダークサイドに堕ちた肩をすぐに救うには、関節鏡で袋を切っちゃう手術とか、全身麻酔で肩を強引に動かす荒療治もありますが、これはあくまで「デス・スターを破壊する」レベルの最終手段。
これはヨーダなら「ジェダイの堕落」と言うでしょう。
ジェダイ(患者)にはストレッチやマッサージという形で、長い時間をかけて銀河の平和を取り戻していただきたい。凍結肩になったときのときのリハビリは辛いですが、続ければ必ず肩の自由を取り戻せます。
ダース・ベイダーが最期にアナキンとしての心を取り戻したように、肩も努力次第で正常に動く日が訪れる。
真の自由は、地道な努力と正しいフォースとともにあるのです。
というわけで「五十肩なんてたいしたことない」なんてダークフォースに身を任せていると、すぐに『肩関節拘縮(凍結肩)』になってしまう。そしてそこからの復帰が困難で容易ではないという事がお分り頂けたでしょうか。
つまり私が1番言いたいのは『五十肩』と『凍結肩』はセット。五十肩なんて名前がついているからといって、年齢は関係ありません。どの年齢の肩にもダークフォースは忍び寄るのです。
肩を放置するのは、デス・スターが完成するのを黙って見ているのと同じ。
完全に動かなくなる前の「なんとなく痛い」「肩があげにくい」みたいな違和感を感じた時点で病院へ!
日高病院に来てくれれば、ダークフォース(濃い毛)に包まれた整形外科医、私日高正嗣が的確に診断します。
さぁ、肩関節にフォースを宿して、いっしょに銀河系での活躍を取り戻しましょう!
……ということで、
SHOHEI OTANIも悩ませた、次のエピソード3『肩関節脱臼(肩が外れるやつ)』はまた次回。
ではみなさま「フォースとともに」。
(ヒダカ マサツグ)
●福岡大学医学部卒業
●福岡大学整形外科学教室出身