みなさま、はじめまして。
え、なぜはじめましてなのか?ブログいつも書いてるじゃん。
と、思ったみなさま。
今日は、いつもの毛深い方のヒダカノセンセイ、日高正嗣の弟、ワタクシ日高亮。が自己紹介がわりのブログです。
いつも骨とか関節とかの話を書いてるこのブログですが、「うちの病院は骨以外で来ても大丈夫だよ」という意味を込めて小さいケガの話、まずは虫刺されの話からしましょう。
「冬なのに虫刺され?」と思うかもしれませんが、実は冬でも虫刺されって多いんですよ。
よく考えれば、冬も夏も虫はいろんなところにいるから当たりまえなんですが、地球温暖化のせいでしょうか。このところ虫に遭遇する季節が少しずつずれてきている気がします。
先日も「この時期にムカデにやられたー!」と患者さんが来られました。
というわけで、今日は「おうちでできること。病院だからできること。をテーマに
万が一毒のある生物などに刺されたときの対応法をお伝えしておきます。
あ、もちろん打撲・捻挫の応急処置もお伝えしていきますよ!
知っていますか?ムカデは「刺す」んじゃなくて「噛む」んです!噛まれると、毒が体に入って腫れて赤くなったりして、とにかく痛い!
これはムカデの毒牙から注入される毒成分の刺激。ムカデの毒には「セロトニン」や「ヒスタミン」などの成分が含まれており、咬まれた瞬間に激痛が走ります。ムカデの毒は高温で死滅するとも言われていますが、現場でお湯を準備するのはなかなか難しい…。そんなときは、まず冷水でさっと消毒し、軽く押さえて毒を出すのがポイント。石鹸で洗うのも効果的。
たまに跡が残ったりするのでその後は病院で一応診察を受けてくださいね。。
クラゲも痛い!クラゲは触手に刺胞と呼ばれるカプセル状の毒を持っており、これが刺激されると刺糸というタンパク質毒素が皮膚に注入され、電撃を受けたかのような激痛を感じます。そして腫れや発赤などの皮膚の炎症を引き起こします。
クラゲに刺されたら、かならず海水で洗い流してください。真水で洗うと刺胞が発射されてしまいますからね。もちろん砂や水でこするのも厳禁!
海でクラゲや魚に刺された場合は、まず温水であたためる。こうすると痛みが和らいできます。
そして応急処置をしたら、すぐに病院です。
病院では、冷却剤やステロイドの塗り薬、内服薬などを処方します。
全身に症状が出る場合もあるので、点滴や全身管理が必要になることもあります。
よく、田舎のおじいちゃんたちが
「ろうそくの蝋をかければいいんだが!」
「ムカデを漬け込んだごま油をつけなさい!」
「おしっこをかけなさい!」など、
いろいろな民間療法を言われたりしますが、正直こちらはおすすめしません!
ほったらかしにするのと同じですからね。
そして、最後。マムシに噛まれたら…とにかく病院へ急行!です。
慌てずにまずは、出血を止め、感染を防ぎ、痛みを和らげる。
傷口は切らずに、強く締め付けないようにしてください。すぐに119番に連絡!です。
打撲や捻挫をしたときは、まず冷やす!
1回20分程度を目安に冷やし、冷たさを感じなくなったらやめてください。
これを1時間~1時間半ごとに、一日6〜8回程度行ってください。
ただし、これは応急処置にすぎません。できるだけ早めに病院にいくのがおすすめです。
鹿児島市内ではあまりムカデやマムシの被害を聞くことはないかもしれませんが、年末年始の帰省ではピクニックやキャンプなどをされることも多いかと思います、こうした応急処置を知っておくと安心です。
もし、病院が休診のときに虫刺され、打撲や捻挫になったら、まずはこの対処法を思い出してみてくださいね!
そして、近くにお住まいの方は遠慮せずに【099-223-3291】まで電話してください。
毛深い方の先生と毛深くない方の兄弟先生がちゃ〜んと診察・治療いたしますからご安心を!
(ヒダカ リョウ)
●福岡大学医学部卒業
●鹿児島大学整形外科学教室出身